せっかくの快晴なのでどこかへ出かけなければと考えていたら、養老渓谷の事を思い出しました。テレビの旅番組でも何回か紹介されていましたし、この暑さなのですから清流をもとめてのぶらり旅も良いかと。
さっそくYahoo!で経路検索をしてみると所要時間2時間32分。うーん、ちょっと遠いですねぇ。まぁ、早起きしたからいいかな。ところが、出発時間を9時にすると12時に到着、10時にするとなぜか出発時刻が強制的に10時45分なってしまいます。も、もしかして、小湊鐵道が1時間に1本ってこと??
いろいろと不安をかかえつつもお昼には到着したいので、9時20分の電車に飛び乗りました。途中までは東京ディズニーランドへの行程といっしょです。ただ、その先にある「五井」という駅まで行き、小湊鐵道に乗り換えるだけです。
五井駅に到着してみるともうひとつのホームに2両編成のかなり老朽化が進んだ列車が停車しています。小湊鐵道、予想通り、期待通りのディーゼル2両編成です。なんだか、「遠くへ行きたい」の曲が頭のなかで流れてきます。
♪し~らな~い ま~ちを あるい~て み~た~い
ど~こ~か と~くへ ゆ~き~た~い♪
列車に乗り込むとこれがまた歴史を感じさせてくれます。クーラー後付けですから!おまけにクーラーの能力が足りないらしく窓全開ですから! はははっ!
しばらくするとディーゼル機関車独特の音を発しながらゆっくりと動きだしました。
先頭から前方をみると線路内も草が生えています。いいなぁ、このローカル感。おまけにつねにガタゴトと揺れ続けます。
それとなぜかやたら警笛を鳴らすのです。なぜだろう?とおもったら遮断機のない踏切が多く、その手前では必ず警笛を鳴らすことになっているもよう。こりゃ、運転手さんも大変ですね。
と、移動式サウナの環境にも慣れてきたころに気が付きました。「あれ? そういえばJRから乗り換えたのに切符を買っていないじゃん!」
ふと後方に目をやると、車掌さんが車内で切符を売っています。でもでも、Suicaに対応してくれているの??
私たちのところに車掌さん(女性)がやってきました。
「すいません、SuicaでJRに乗ってそのままなんですけど大丈夫ですか?」
すると、車掌バッグの中からSuicaの中のデータを読み取ることができるものを取り出しデータを確認し、
「支払い証明書を発行しますので、JRの改札を出るときにこれをみせて処理してもらってください」
おぉ、なるほどなるほど。そういうシステムなんですね。デジタルとアナログの境界線を垣間見た感じです。
1時間経過して、サウナタイムも終了です。終点の「養老渓谷」駅に到着しました。
有名な観光地だからさすがにこの駅だけは立派なのだろうと思っていたのでしたが、むかしながらのものすごく小さな駅でした。女性の駅員さんが切符を確認しています。
駅の外へでるとおみやげ屋さん兼食堂があるだけ。
列車内も灼熱でしたが、外は直射日光があるのでさらにひどいことになっていました。やはり養老渓谷を訪れるのは紅葉のシーズンが良いのでしょう。観光客らしいのは私たち夫婦をふくめて2組だけ(笑)
簡単な観光マップを手に入れて渓谷めぐりを開始しました。だけど、この地図が省略されすぎていて田舎道をあるくにはちょっと頼りない感じです。GoogleMapでも印刷してくればよかった。
すぐに線路を渡ったのですが、そこから見えた養老渓谷駅の画像がこれです。
線路のぐにゃぐにゃ感が良いですよね?
さて、灼熱地獄を歩き始めたのですがどうにもこうにも道がわかりずらいのです。おまけに民家もまばらですし、人なんてひとりも歩いていませんので道を尋ねることもできません。
不安を感じながらも、私たち夫婦は歩き続けました。
田んぼの中の道を蝉の鳴き声を聞きながら歩いているとなぜか幼少時代にタイムスリップしたような気分。そういえばこんな田んぼの用水路でいろいろなものをつかまえてましたよ、はい。どじょう、タニシ、ザリガニ、タガメ...楽しかったなぁ。特にタガメはなかなかつかまえることができなかったので、大事にしました。餌のカエルをつかまえてきて与えなければならなかったのが少しつらかったですが...
突然、前方に吊り橋があらわれました。もしかして、下は渓谷??
養老渓谷のようです。おまけに向こう側には別の橋がみえています。 あれ? 地図をみると本当だったらあの橋を渡るはずなのに(笑)
道をはずれてしまったようです。とはいっても駅まで戻って再スタートもしゃくなので歩き続けることに。
田舎道を歩いているといろいろなものに遭遇します。
まず最初に干からびたトカゲちゃん。かわいそうに。
次に干からびたマムシちゃん。これもかわいそう。マムシに遭遇するのも25年ぶりだなぁ。
その次に遭遇したのがかわいい子ヤギ。私たちの姿を見つけたら、
「メェェェ メェェェ」と甘えてきます。人間に飼われているからまったっく怖がっていない様子です。
妻はものすごく気に入ったようで、勝手に「ゆきちゃん」っていう名前にしてました。「アルプスの少女ハイジ」世代なのでいたしかたありません。
この次に遭遇したのがすでに絶滅しているものだと思いこんでいた「玉虫」です。「だんご虫」じゃないですよ。玉虫色の玉虫です。まだいるところにはいるんですねぇ。感動! ただ残念なことに飛行中の姿を見ただけなんですよ。どこか近くにとまってくれればよかったのですが...
道に迷いましたが、ようやく渓谷に下り始めそうな道に入り、しばらく下っていくと渓谷に到達することができました。
とにかく水が澄んでいて、たくさんの魚が泳いでいるのが見えます。大物もいるんですよ。釣ってみたい!
とはいうものの小一時間灼熱の中を歩き続けたので体力の限界がきてしまいました。旅館でお昼をいただいて一休みです。私が注文したのは「鮎の塩焼き定食」。これって養老渓谷でとれたやつなのかな?
となりでお食事している年配のご夫婦の会話が聞こえてきます。「いまじゃ、スーパーでも鮎は売っているからねぇ」 とほほ、そうかもしれませんねぇ、お嬢さん。
食事の後は養老の滝を目指していざ! と思っていたのですが、旅館のおばさんに聞いてみたら、
「歩いて2時間くらいかかりますよ。この暑さの中だとねぇ」
というつれないお返事。たしかにこんなところで夫婦揃って熱中症っていうのも笑い話にもなりません。滝はあきらめました。その代わり、渓谷の遊歩道があったので、そこを歩くことに。
渓谷沿いに何度か川を渡りながらぐねぐねと進む遊歩道。これは良いです。
川を渡る時も橋ではなく、飛び石状になったところを渡るのです。そんなに危険な感じはしませんが、行楽客が多いときには落ちる人もいるかもしれませんね。
ここの流れはとても穏やかで浅瀬が多いので涼を求めてやってきた家族連れがたくさんいました。ここだったら子供でも安心です。
昔は日本各地にこのくらいの清流が当たり前のようにあって、子供達が遊んでいたのでしょうが、今では田舎に住んでいる人にしか味わえないレジャーになってしまいましたよね。悲しい事です。
遊歩道を歩き終わると、駅に戻るためにアスファルトの道路を延々1時間歩くという地獄の行程が待っていました。
妻が日に焼けるからと私の顔にUVカットウォーターを吹き付けるのですがこれが口の中に入ると苦いこと。だいたい、こんな無色透明なものがUVをカットするの?と何回も妻に問いかける私です。
そんな道中、電信柱に蝉の抜け殻を見つけました。
「お、蝉の抜け殻」
「へぇ、これがそうなんだ、初めてみた」
「って、初めて??」
うーん、都会っ子は恐ろしい。
とまぁ、灼熱地獄の時期に訪れてはいけない場所だということはありましたが、いろいろな出会いがあって楽しい旅でした。
帰りのサウナ列車ではもう体が慣れてしまってかえって涼しく感じるくらいでした(笑)
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